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来迎寺だより

仏事と供養のQ&A

供養とは?

供養とは、仏さまや菩薩さま、天人などの相手を敬って香華(こうげ)、灯明、飲食(おんじき)などの供物を心から捧げることを言います。インドの古い言葉、サンスクリット語が元になっているといわれ、「尊敬」を意味する言葉の訳と言われています。死者の霊に供物を捧げるなどして、冥福を祈ることを追善供養と呼びます。

また、仏さまや人間にとどまらず動物など、死者に対してという意味で幅広く供養と呼んでいます。さらに、人の生活に密接した物や道具に対しての供養も行われています。

例) 動物供養、針供養、鏡供養、写真供養、仏壇供養、経典供養、印章供養、人形供養、筆供養など。

仏事と供養の作法についてお伝えします

※供養の作法は、地域、宗派やお寺、ご住職様の考え方によっても異なります。
実際の法事や葬儀での作法については、菩提寺様にご確認ください。

仏事と供養の作法

お寺へお納めいただく表書きは基本的にすべて「御布施(お布施)」とご記入ください。下部は施主名または「〇〇家」と記入します。別にお塔婆料をお納めされる場合は「御塔婆料」などとします。お布施の他にお気持ちで「御車代」「御膳料」などをお納めされる場合は別途袋を用意して記入します。 お布施とは、できる範囲の気持ちをお納めするものです。読経に対する「お支払い」ではありません。 時に、お布施の表書きを「志」「寸志」「奉納」「お経料」などとされることを見かけますが、適切ではありません。 また、現金をお包みする袋は封筒などではなく、市販のお布施袋や不祝儀袋を使用しましょう。
リンをならすのは、お経をお勤めする時とされています。お寺で大勢の僧侶がお経を唱える時に、お経の唱えはじめやリズムを取るようにできています。 普段の仏壇へのお参りの際や、枕飾りで焼香や合掌礼拝のみで終わる時は、特にリンをならす必要はありませんが、鳴らしても全く問題はありません。鳴らす場合の回数は1~2回でよろしいでしょう。
合掌は古代インドから遠く日本まで仏教伝来とともに伝わってきた尊敬・感謝を表す所作です。インドでは右手が清浄な手、左手が不浄な手とされています。清浄な手とは仏の象徴であり、不浄な手は人間をあらわします。仏前で手を合わせることでこの2つが一体となる意味を持ったともいわれます。また、この合掌した手で暴力を振るうことはできません。つまり、この合掌の姿は人間の最も平和な姿なのです。 浄土宗では、両手をみぞおちの前あたりであわせて、数珠を両手の親指にかけて数珠の組紐・房が自然に下にたれるようにし、親指で軽く押さえます。 数珠は仏事に必須の持ち物です。 お持ちでない場合は用意しておきましょう。
梵字(ぼんじ)の梵(ぼん)とは古代インドの神様「梵天(ぼんてん)」のことです。その神様が作ったとされる文字が梵字です。6世紀頃成立し、古代インドでは使用されていた文字のようですが、現代では使われていません。 昔から、梵字には神聖で霊的な力が宿っていると言われています。梵字の一文字は神仏を現し、様々な功徳を与え、また災難から救ってくれるパワーを持っているといわれています。このような意味からお位牌やお塔婆などに記入します。 阿弥陀如来を意味する梵字は「キリーク」といいます。
お線香にはいろいろな意味があります。

①故人の食べ物・・・亡くなってから仏の世界へ旅立つまでの四十九日間は、絶やさずにお線香をたいておこうという風習があります。
②自身の身を清める・・・お香の煙で身体と心を清めます。

本数については明確な決まりはありません。 通常は1~2本、多くても3本でよろしいと思います。
本数の問題より、お線香を立てる際の作法が大切です。
  • お線香に火をつける時は、マッチやライターで直接つけるのではなく、ロウソクからつけましょう。
  • お線香を立てたら、合掌礼拝しましょう。
木魚をよく見ると、魚の模様をしています。その理由は、魚は眠るときも目を開けたまま眠るので、寝る間を惜しんで修行しましょうという意味があります。昔、魚は眠らない生き物だと信じられていて、魚を見習って眠気を払おうと、木魚が魚の形になったと言われています。 木魚はお経やお念仏を称える時にリズムをとるための打楽器のような役割があります。浄土宗では必ず使いますが、他宗では使わない場合もあるようです(お寺にもよるようです)。
地域によっては、仏壇と神棚が同じ場所にある場合があります。 お葬式ができると神棚を閉めるという作法がありますが、これが仏壇にまで混同してしまって、仏壇も閉めるような風習が生まれたと考えられます。お葬式は仏事ですから、本来は仏壇を閉める必要はありません。 ただ、地域によっては閉めるのが風習となっている場合もありますし、親戚や近所の方に言われる場合もあるでしょうから、その場合は柔軟に対応いただいてよろしいと思います。
お焼香の意味は先ほどのお線香と同じで、お香の烟で身体と心を清め、仏さまにお食事を差し上げるという意味があります。回数は、お線香同様明確な決まりはありません。葬儀等で参列者が多い場合などは、1回にするなどもよろしいです。基本的に「うやうやしく心を込めての1回」ということでよろしいでしょう。
お塔婆は、お釈迦様のお墓に建てられた仏塔(お寺)に由来しています。お塔婆の上部に、五重の塔のような刻みがあるのが分かります。お塔婆は供養の気持ちを形に表す仏具ですから、施主様だけでなくどなたでも建立いただけます。
仏教には、輪廻(りんね)という思想があります。人は過去世から何回も生まれ変わって生きるという考えです。今の人生の前にも、何回も生まれ変わって生きていた時代があったのかもしれません。 浄土宗では、来世は阿弥陀如来の極楽浄土へ往生することを信仰します。