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家庭での信仰の中心になるのが仏壇です。毎日お仏壇に向かい、お念仏を称え、感謝の思いを伝えましょう。
浄土宗のご本尊は「阿弥陀仏」です。坐像・立像・掛け軸に描かれたものなどいずれでも結構です。
お仏壇最上段中央にご本尊を、右に観音菩薩、左に勢至菩薩をおまつりし、両菩薩と共に右に善導大師、左に法然上人をおまつりするのが理想です。
お仏壇の大きさによっては全部おまつりするのは難しい場合もあります。
それでもご本尊である阿弥陀仏は必ずおまつりしましょう。
お仏壇、お位牌、仏像などを購入したりお迎えした際には、開眼(かいげん=魂入れ)をしていただきましょう。それによって初めて信仰の対象となります。
また、不要になった場合は発遣(はっけん=魂抜き)をしていただいてから処分の依頼をしましょう。
葬儀の際の白木のお位牌は四十九日までの仮のものです。その後は黒塗りまたは繰り出し位牌を作ります。
場所は本尊に向かって右側が古いご先祖様になるように、本尊様の一段下にまつりましょう。
古い位牌などの取り扱いについてはお寺にご相談ください。
ご供養に欠かせない香炉、燭台、花瓶をご用意します。
常に花を枯らさないように気をつけ、お灯明を照らし、心をこめてお香を捧げ、お念仏をお称えしましょう。
命日や年回のご法事・お盆・お彼岸などには、お膳を揃えて亡き御霊をご供養します。
このお膳を「御霊膳(霊供膳)」といい、普通はご飯と一汁三菜と言われ、汁は吸い物もしくは味噌汁、高坏には漬物や酢の物、平椀には煮物、壺椀には和え物、または甘く煮た豆を盛り付けるところもあります。
料理はすべて動物性のものを避け、臭いの強いニンニクやニラ、ネギなども使いません。これを精進料理といいます。
箸は古い作法ではご飯の上からつきさす事もありました。しかし、今では仏さま側に向けて横にする方法がとられています。
心をこめてお供えすることが最も大切なことです。日々の食事を共にすることで、仏さまに見守られていることに感謝しながら、手を合わせ、お念仏をお称えしてください。