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2024年10月01日(火曜日)
千葉県東庄町の気鋭書家そうせつの書下ろし作品を毎月掲載しています。
どうぞお楽しみください。
「天災は忘れた頃にやって来る」
夏目漱石の一番弟子、と言われることもある物理学者の寺田寅彦の言葉です。
時代が変わろうとも、私たちにぴしゃりと危機感を抱かせてくれる警句ですね。
やはり日本といえば、逃れられないのが地震です。
「○の地域では□年以内に大地震が起こる確率は△パーセントです」
確率が低いから、安心…な訳はなく、90パーセントより、たまたま10パーセントの方が先に起こることだってごく普通にありえる訳です。
ということは、専門家の方には申し訳ないですが、確率で予想することは、あまり意味がないのかもしれません。(少なくとも私たち一般市民が備えをするという意味では)
天災は忘れた頃にやって来る。
古くは鴨長明の方丈記にも同じことが書かれています。
もっと言えば「忘れてなくてもやって来る」訳です。
備えあれば患いなし、とも言いますが、天災に限っては、「備えあっても患いあり」かもしれません。
ただ、ビクビクとした日常を送ることはありません。(これまた意味がありませんから。)
が、自然と折り合いをつけてやってきた日本人ですから、過去の歴史なんかも参考にしつつ、やれることはやっておくのが良いのではないかと思います。
今回の書は自分自身への戒めを込めて、厳しめな表現をとってみました。