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来迎寺だより

2025年07月01日(火曜日)

今月の書 ~来迎寺有縁の書家そうせつ~

千葉県東庄町の気鋭書家そうせつの書下ろし作品を毎月掲載しています。
どうぞお楽しみください。

今月の書

書家そうせつコメント

「自灯明」

自らを灯明とせよ。
お釈迦さまが最期に残した言葉のひとつとされています。
無論、助け合い、というのも大事です。

ただ、これは、一人ひとりが自分をしっかり持ってこそ、良い形で機能するのだと思います。みんながみんな、「まずは誰かを頼りに」という生き方をしていたら、おかしな世の中になるのは、想像に難くありません。

そもそも「人」という字は「人が自立している姿」を表した文字です。
「人と人とが支えあっている」という例のアレは実は作り話です(笑)。

ただし、「人と人とが手を取り合っている」という漢字はあります。
みなさん、何だかお分かりですか?
答えは最後に…。

さて、話をもどして、この「灯明」という言葉を使っているのも、さすがはお釈迦さま。
あなたが、私が、そしてみんなが光を放つようにならなければいけないのです。

これが実現したら、どんなに明るい世の中になるでしょう!
考えてみますと、最近「世知辛い」と思いませんか?

世知辛いの意味を改めて調べると、「世の中が複雑で暮らしにくい、世渡りがしにくい」ということ。
まさに現代にぴったりの言葉。

お釈迦さまもびっくりしますね、きっと。
自分をしっかり持って、輝く努力をすればこの世知辛さはもう少し薄まると思うのですが…

え?努力の強要はいけない?
…世知辛い今日この頃です。

自灯明、じとうみょう、と。

そして先ほどの答えは、「友」。