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2025年04月01日(火曜日)
千葉県東庄町の気鋭書家そうせつの書下ろし作品を毎月掲載しています。
どうぞお楽しみください。
「三界唯一心(さんがいゆいいつしん)」
三界のすべては心から変現したものであって心を離れては存在しない。
辞書によりますと、
「三界」とは、欲界(よくかい)・色界(しきかい)・無色界(むしきかい)の三つの世界を指し、仏教の世界観において、衆生が生まれて死に輪廻する領域を指す。
※衆生…生命あるすべてのもの
ということですが…わかったようなわからないような。
つまりは心を抜きにしてはなにも語れない、ということでしょうか。
調べてみると「唯心論」とは違うということで…
ということは、ただただ「心(精神)が何より大事だー!」と声高に叫んでいるわけではないということです。
仏教は深いですね。2500年以上もの歴史は伊達ではない。
ホントのところはよくわかりませんが、心があってこその「ものごと」だ、というのはなんとなく納得できるのではないでしょうか。
昔の人は「脳」なんてものの存在や働きは科学的にわかっていないはずですから、きっと「心」でものを考えていたはずです。(そうせつの推測です)
なんかこの方が頭でっかちにならずに済む気がするのは私だけでしょうか。
世のなか「効率化」とか「タイパ」「コスパ」とか、頭で考えてそんなことばかりを気にしているからへんてこりんになる…
と、おだやかにぼやいてみましたが…みなさんはどう感じますか?
ぜひ、たまにはお寺に足を運んでいただき、「心」に意識を向け、「非効率」な時間を贅沢に過ごしてみませんか。
印は、東庄町在住の篆刻家・唯一(ゆいつ)さんの作です。
力強くも優しさのある素敵な印影となっています。