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2025年05月01日(木曜日)
千葉県東庄町の気鋭書家そうせつの書下ろし作品を毎月掲載しています。
どうぞお楽しみください。
このフレーズは耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
詩人の坂村真民さんの言葉です。
氏は仏教詩人と言われることもあるようです。
さあ、みなさんはこの短い言葉の中に、何を感じますか?
頑張れば報われる、といった意味合いで感じ取った方も多いのではないでしょうか。あ、私は詩の解説をするつもりはありません。
自由に想いを述べるだけ、そしてみなさんもこの書、そして言葉から自由に想いを巡らせてくださいね。
昨今、「頑張っても報われるとは限らない、だから始めから頑張らない」という考えを持っている若い人が増えていると聞きます。(私もまだ若者のつもりですが(笑))
そしてこういった考えを「合理的」と考える場合もあるようです。
けしからん!…なんていうつもりは毛頭ありません(かといって共感もしませんが)。
こういう考えが増えるには、必ず理由があるわけですからね。時代、環境などなど。
ですからそんな時代にこそ、詩の力、まさに言葉の力を借りるというのはいかがなものでしょうか。
念ずれば「花」ひらく、そう、「花」ですから、
野に咲く小さな花もあれば、ひまわりのような大輪の花もあるわけです。
どちらにも魅力があります。
頑張れば大なり小なり花が咲き、種類は違えど魅力がある。と、思うことができれば、考えも変わるかもしれません。
え?花開かなかったらどうするって?
ご心配あらず、茎でも葉っぱでも、必ず何かの役には立ちます。
酸素を生みます、虫や動物のえさになります、種から頑張って生きた証です。
人も自然、人工物ではありません。だからこの法則は成り立つと思っています。
あなたの頑張りで感化される人はきっといますから。
ですから「努力は必ず報われる」的な言葉がどうも好きになれない方は、この言葉をどうぞお試しください!
なお、真民さんの本当の想いは…知りません。勝手な解釈をしても許されるなんて、ああ、なんて心が広いんでしょう、詩の世界。
どうりで筆も気持ちおおらかに動かせたわけだ…。