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来迎寺だより

2025年06月01日(日曜日)

今月の書 ~来迎寺有縁の書家そうせつ~

千葉県東庄町の気鋭書家そうせつの書下ろし作品を毎月掲載しています。
どうぞお楽しみください。

今月の書

書家そうせつコメント

『龍の雲を得るが如し』

桜の季節はあっという間です。今年は城山公園(香取市小見川)で満開の夜桜を見ました。時間的に提灯の明かりも消えていて、本当の夜桜でした。(実はライトアップを見に行ったのですが…)
ただ、暗いこともあり、ふと、昔の日本人はこれをどう見ていたのか、夜風を浴び、桜の儚さになにを想ったのか。なんてことが頭をよぎりました。

思考というものは縦横無尽でして、そこから「今の日本」についていろいろと考えてしまいました。
たいていこういう場合は、「良いこと」は考えません(笑)。考えに考えて、「はぁ…」とため息。何がどうとは言いません。
まあいつの時代も同じような感覚を持った日本人はいたのだと思いますが。

現代は、とてもとても物質的な時代です。人間のつくるもの最優先の時代。裏を返せば、人間がしっかりすれば、良い時代にもなる。(…と、思いたい。)

さて、前置きが長くなりましたが、そんな日本に「英雄」は現れるのでしょうか。時代を変えるような英雄を龍に例えたのが、「龍が雲を得るが如し」という言葉です。
昔からこういった意味の言葉はたくさんあります。つまり、時代は繰り返すわけですね。
でも、期待するより、自分の身近から行動した方が早いかもしれません。だって生まれてこの方、「龍」を見たことありませんから…。

と、いいつつ、同時並行的に希望も持ちつつ、今回も篆刻家の唯一(ゆいつ)さんにカッコイイ龍を彫っていただきました!