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2021年09月01日(水曜日)
千葉県東庄町の気鋭書家そうせつの書下ろし作品を毎月掲載しています。
どうぞお楽しみください。
光明は、遍く十方世界を照らして
念仏の衆生を摂取して捨てたまわず
「阿弥陀如来の放つ救いの光明は、あらゆる世界をくまなく照らし、念仏を称える者を極楽浄土へ救い導いて、決してお見捨てになることはない。」
という意味です。
浄土宗のよりどころの『観無量寿経(かんむりょうじゅきょう)』の一節で、「摂益文(しょうやくもん)」というお経です。
浄土宗のお勤めで、お念仏を称える前に読む大切なお経です。
お念仏の前にお読みするのは、お念仏を称えるすべての人を一人も見捨てることなく救い取ってくださるという阿弥陀如来のお慈悲を、自身の心にしっかりと受け止めて、お念仏を称えれば必ず救われるのだという確信のもとでお念仏に励むためです。
この作品は、お経文の一節であることから、文字を崩さず楷書の筆法でまとめ上げました。均等な配字と余白を多めに取ることで、書の美も追及しています。